国際協力NGOセンター(JANIC)、こどもみらい測定所、ADRA Japanの3団体の協働により作成された冊子、「はかる、知る、くらす」が完成しました。原発事故から3年がたった今、どのようなことを、どのように気をつけて暮らして行けばいいのかを、専門家の先生がたにお話を伺い、市民として放射能測定に関わってきたメンバーの知識も取り入れてまとめた本です。
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もくじ
第1章 放射能ってなに?
●菅谷昭さんに聞く「被ばくによる健康被害と、私たちができること」
●コラム「おすすめの書籍 〜放射能をよりよく理解するために」
第2章 放射線測定について
●小豆川勝見さんに聞く「測定を続けることの意義」
●座談会「市民測定所が見てきたこと、これから行なうこと」
●コラム「市民測定所ってどんなところ?」
●コラム「マイクロホットスポットを『見える化』する」
第3章「これから」をくらすために
●絵で見る「これからをくらすためのポイント集」
●5つの気をつけること
全国主要市民測定所&全国主要保養協力団体リスト
東アジア原発マップ
用語集
*パーソネル
共同監修:菅谷昭/小豆川勝見
協力:新井かつ子/吉野裕之
表紙と扉の絵:松本春野
第3章の絵:イトウエルマ
菅谷昭さんインタビュー写真:加藤晋平
他
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「はかる、知る、くらす。」お申し込みページ
http://kodomira.com/HSK.html
福伝の前身であるJANIC福島事務所の3年間の活動報告書、「放射能と闘う人々とともに~JANIC福島事務所活動の記録2011-2014」がまとまりました。PDFでダウンロードしてお読みいただけます。(2014/4/21) *画像をクリックしてください。
今日、フォーラム福島で「東電TV会議49時間の記録」を見ました。福島第一原発事故のあの時、何があったのか、現場の状況を直接見ることができる貴重なドキュメントです。映像は福島オフサイトセンター、東電本店、 福島第1原発、福島第二原発、柏崎刈羽原発を結ぶテレビ会議の分割画面のみですが、約3時間半に編集され、解説が入っているので、そのやりとりがどんな状況のいつの話なのか、よくわかるようになっています。
この映像を編集し、ドキュメンタリー映画の形に仕上げたOur Planet TVの白石草さんと、東電にこの元映像を公開させるためのキャンペーン報道を展開した朝日新聞の木村英昭記者の解説とトークも入るとあって、場内は満席。パイプ椅子も通路に並べるほどのいっぱいの人でした。
1号機、3号機が次々に爆発し、2号機の状況がどんどん悪化し、爆発する前のところで映像は終わっています。一番肝心なところは東電が出さない、というか、音の入った映像は「ない」と言っているそうで…。
木村さんもおっしゃっていましたが、見終えて思うことはまず、大量の放射能漏れによって影響を被る地域住民への配慮がほとんど皆無に近いことへの驚きです。官邸への対応をどうするか?プレスにどう発表するか?ということは繰り返し議論されており、原発内で働く社員や他社の作業員への配慮は見えるものの、地域住民のことはまったくTV会議の話題にのぼらない。「ヨウ素が大量放出されます!」と言いながら、風向きも把握していながら、早く風下の人たちに伝えなければ、というようなやりとりは全く無いのです。
(写真左:白石さん、右:木村さん)
また、当時東電本部が調達したバッテリーが届かず、社員の車から取り出したバッテリーで一時凌いだりしたことはTVの特集でも見ていましたが、足りなくて社員からかき集めたのはバッテリーだけではなく、現金や移動用の車やヘルメットや靴まで。なんとも目を覆うばかりの惨状でした。
上映後の質疑応答の時間には、「政権、『原発ゼロ』を転換」のトップ見出しの今朝の朝日新聞を握りしめ、「福島の原発事故は何も収束していないのに、また原発を動かそうとする安倍政権は許せない」と憤る年輩男性も。本当に、あの時のことをすっかり忘却したかのようなエネルギー計画。閣議決定を下した方たちには、じっくり座ってこの映像を見てほしい、と思います。
明日は山形で上映会とのことですし、これからも各地で上映会があるそうなので、皆様ぜひ機会をみつけて足を運んでみてください。そしてなんと!福島での自主上映の場合は、特別に無料での映像の貸出もしてくださるそうです。ぜひ上映会やりたいですね。見ると事故当時東京にいた私でさえ、胸がざわざわしますけどね。
この映像を東電から引っ張りだし、編集して、福島での上映の機会をつくってくださった白石さん、木村さん、フォーラムの阿部さん、ありがとうございました。
(藤岡)
2012年の6月から約1年10ヶ月、のべ4,000人の方にご利用いただいた福島駅東口駅前の「ふくしまNGO協働スペース(兼JANIC福島事務所」を3月で閉じ、いまの福伝事務所に引っ越してきました。JANICは25年の歴史をもつ日本最大のNGOネットワークでしたが、福伝は生まれたばかりの弱小団体なので、事務所も身の丈にあったところを、ということで広さは協働スペースの4分の1か5分の1ぐらいです。
MAXダイユーエイトの屋外駐車場の一角にある昭和な感じの小さなビル。1階には「坏而屋(つきじや)」という人形屋さん、3階にはかけはぎ屋さんが入っています。ここの2階の一室が福伝事務所です。
窓には一応ロゴが。MAXダイユーエイトとの位置関係がわかりますね。
中はこんな感じ。ちと散らかってますが。
いらした方は皆さん「ここほんとに最近引っ越してきたばっかりなんですか?
3年ぐらいはいる感じ」とおっしゃいます(笑)
狭い事務所ですが、どうぞいらしてください。
あ、出かけてるかもしれないので、事前に必ずご連絡くださいね。
(藤岡)